日本語教育やってます

アクセスカウンタ

zoom RSS デジタルコンテンツの「無償」配布ついて、メモみたいな。

<<   作成日時 : 2012/04/27 14:47   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

ちょっと思うところがあったので、メモ代わりに。

現在、大学や公的機関などで、日本語学習のためのデジタル教材やコンテンツが無償で公開されています。これはすばらしいことなのですが、これらの教材は、クリエイティブコモンズの考え方に則っており、無償で提供され、教育機関などが利用することは可能とされています。ところが、その反面、これらを使って受講生からお金を取って、つまり「営利目的」で日本語を教えようとしたら、著作権などに引っかかって利用できません。
また、この「営利目的で」というのの定義がとてもあいまい。
個人でオンライン学校を作りたいから、どこかの大学の公開デジタル教材を使いたいという場合は、使用許諾はだめ?じゃあ、現地の日本語学校だったらいいのか(これだって学費取ってるよ)。大学だったらいいのか????

私が考えるICTの教育への利用の利点の1つに、「教材が簡単に手に入らない学習者に教材を届けられる」という点があります。教科書1つとっても、簡単に入手できない国はたくさんあります。入手できたとしてもかなり高額で、選択肢がほとんどない場合もあります。教材をデジタル化すると、簡単に、そして安価に学習者に教材を届けることができます。そういう意味では、色々な教材がデジタル化され、クリエイティブコモンズで公開されるのはすばらしいことです。

かなり前になりますが、現京都大学にいらっしゃる飯吉先生が東大のシンポジウムでクリエイティブコモンズの話をされた時、その場にいた日本人全員が考えたのが、「自分が作った教材に対するインテンシブインセンティブはどうなるのか?」ということでした。なぜなら、日本では、アメリカのようにどこかの財団なりが助成金を出してくれるケースなど、ほとんどないからです(もちろん、分野によっては企業とタイアップして研究しているところも多いですが)。
飯吉先生はその時、確か「作り公開することによって、評価される。」というお話をされたかと思うのですが、新しく起業する場合などならともかく、既存の組織の中で、果たして日本でそれが適正に評価されて、作り手のインテンシブインセンティブになるのか?(そしてそう思ったのは私だけじゃなかったらしい)。もちろん、たくさんの人に使ってもらってフィードバックが来るのは、作り手の大きなインテンシブインセンティブです。しかし、やりがいと生活の天秤が目の前でゆさゆさ揺れました(笑)。

クリエイティブコモンズでは、「無償」で教材を公開することが大前提ですが、実はアメリカなどの場合、その裏には様々な別の方法で「お金」が動いている実態があるのではないでしょうか。1つは、前述した大きな団体からの助成金や寄付などです。もう1つが、個人利用の「寄付制度」。ソフトウエアでもよくあるのですが、使ってみて気に入ったらいくらか寄付してね、というやり方です。どれほどお金が入ってくるかはわからないですし、微々たる物ではないかと思うのですが、英語教材のサイトなどでもこれを取り入れているサイトはとても多く、多分交渉次第では営利目的での利用も可能でしょう。作っている方としては、ある程度の寄付を団体から払ってもらって、なおかつ団体単位で使ってもらえたら、喜びも大きいというもの。

日本語教育でも、個人での教材の公開ははじまっていますが、英語のように膨大ではありません。その反面、大学などでかなりきちんと作りこんでいる教材は割りとあります。日本の、特に教育分野では研究を商売に結び付ける考え方は、一般的ではないでしょうが、営利目的って、悪ですか?そうじゃないですよね。きちんとルールを守って商売をすればいいわけだし、大学が学外に何かを公開したり、研究の成果でお金を稼ぐっていうのも他分野では結構始まって、面白いベンチャー企業が大学内にあったりするところもあります。

現在、英語学習を見てみると、無償で利用できる学習サイトは星の数ほどあります。それなのに、月謝を払ってフィリピン人の先生と話せるオンライン英会話が、日本だけでなく色々な国で大人気なのはなぜなのか。クリエイティブコモンズに則った無料の教材を使って自律学習できる学習者は、そう多くないのでしょう。また昨今のオンライン英会話では、教材の重要性が再認識されていて、きちんとした教材を用意しているところが多いと思います。フリーカンバセーションでの学習効果の見直しがなされた結果だと思います。
ですから、日本語教育関係でも、現在あるすばらしいデジタルコンテンツの営利目的向けのルール作りを行い、その上で公開すれば、もっといろんな形でオンラインで日本語を勉強できるようになると思います。つまり、オンライン上でのブレンディッド・ラーニングが可能になるのです。学習に王道はありません。人の数ほど学習ストラテジーや好みがあります。ですから、オンライン学習のスタイルも様々用意できるようになればいいなと思います。

とりとめないけど、メモですから(笑)。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
デジタルコンテンツの「無償」配布ついて、メモみたいな。 日本語教育やってます/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる